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  引き続き市民平和条例をめざします! 尼崎市は15,632人(署名数)の声に応えてください!
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市長は「条例に反対する意見書」を考え直してください!
 7月11日(金)の午後の本会議で、「尼崎市を非戦の街に」市民平和条例が市議会に提案されました。その条例に市長は「反対」の意見書を出しました。
 「市民派」市長への私たちの期待は見事に裏切られた形になりました。
 以下、市長の意見全文を紹介いたします。


 (尼崎市長の意見書 全文)

 尼崎市は、市民の生命、身体及び財産を保護する責務を負っていることから、国際平和を希求する立場で、世界平和都市宣言や核兵器廃絶平和都市宣言の理念に基づき、国際交流など様々な取組を展開しています。
 また、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法第35条において、市長は、国民の保護に関する計画を県知事と協議のうえ作成し、作成したときは議会に報告することが義務付けられており、尼崎市においてもこの計画を平成19年3月議会に報告しています。
 今回の直接請求に係る市民平和条例案は、第2条(定義)において無防備地域を定義し、第6条(無防備地域宣言等)において「軍事目標になる恐れのあるものを市内に持ち込むこと又は設けることを認めない。市長は、武力攻撃が切迫している状況等においては、無防備地域の宣言を行い、紛争当事者及び国際機関に通告する。」と定めています。
 ここで、まず「無防備地域」の考え方について意見を申し上げます。
 ジュネーヴ諸条約の第1追加議定書第59条においては、無防備地区は、次のすべての条件を満たしているものとする、として
・すべての戦闘員が撤退しており並びにすべての移動可能な兵器及び軍用設備が撤去されていること。
・固定された軍事施設の敵対的な使用が行われないこと。
・当局又は住民により敵対行為が行われないこと
・軍事行動を支援する活動が行われないこと
 などが定められています。
 この「無防備地区」は、本条例案の「無防備地域」に当りますが、無防備地域の宣言を行う旨の条例を制定する以上、まずこれらの条件を満たすことが尼崎市として可能であるかについて検証をする必要があります。
 無防備地域の宣言を行うために満たさなければならないとされるこれらの条件は、すべて平常時にあっても尼崎市の権限に属するものではありませんが、ジュネーヴ諸条約の第1追加議定書第59条第2項にある「軍隊が接触している地帯の付近又はその中にある居住地区であって」とされている状況下、すなわち尼崎市に隣接する都市や尼崎市内で戦争が行われている状況下ではなおのこと、尼崎市としての権限は及ばないものと考えます。
 また、武力攻撃が切迫しているかどうかの情報を市長が国に先んじて得ることは考えられず、国民保護計画においても国が武力攻撃が迫っていると判断した場合には国民に警報を発令し、避難の必要があると認めた場合は避難措置の実施について知事に指示し、市長を経由して住民に対して避難の指示を行い、避難誘導には消防、警察、自衛隊があたることになっています。
 次に、尼崎市が無防備地域の宣言を行う主体になり得るかについて検証をする必要があります。
 この点について、赤十字国際委員会コンメンタールによりますと「原則として、宣言はその内容を確実に遵守できる当局によって発せられるべきである。一般的にこれは政府自身となるであろうが、困難な状況にあっては、宣言は地方の軍司令官、又は市長や知事といった地方の文民当局によって発せられることもありえる。もちろん、地方の文民当局が宣言する場合は、宣言内容の遵守を確実にする手段を唯一持っている軍当局との全面的な合意のもとになされなければならない」とあります。
 すなわち、ここでは、宣言は実効性がなければならず、もし市長が宣言を発する場合は、国との全面的な合意が必要である、とされているわけです。
 一方、ジュネーヴ諸条約の第1追加議定書に加入したわが国は、無防備地域宣言は国において行われるべきであり、地方公共団体がこの宣言を行うことはできない、という見解を示しています。
 尼崎市は、武庫川と猪名川に挟まれ、北は伊丹市、西は西宮市、東は豊中市や大阪市に隣接した都市です。
 そもそも無防備地域宣言のような行為を、区域が限られた一自治体が行って実効性があるのか、宣言している都市と宣言していない都市とが隣接している場合においてはどのように考えればよいのか、という疑問が改めて起きてまいります。
 以上のように、私は、尼崎市がこの宣言をしても何ら実効性を有するものでないと考え、条例制定に対する反対の意見を添えて本条例案を提出いたします。

 市長提案全文(尼崎市HPより)
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【2008/07/11 23:59】 | 議会審議(当会見解) | コメント(0)
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